大根やぐら

薩摩半島や大隅半島の一部地域(南九州市や南大隅町)、宮崎県では冬場(12月〜1月のあいだ)になると下の画像のような光景が見られます。この写真は南九州市頴娃町のどこかの農道沿いにて。

干されているのはすべて大根。

いわゆる大根やぐらと呼ばれるものです。要するに三角形に組み立てられた櫓に大量の大根を干すことです。

大根を干すこと(寒干し)自体は全国各地で軒先や長い竿に吊すのでそれほど珍しいものではないのですが、

畑の中に長さ数百メートル、高さ7~8メートル、10段くらいの横棒が渡された櫓が組まれており、その横棒に大根がびっしりと吊るされている光景は圧巻です。

おそらくこの地が大根を栽培するのに適しているのと、海に面しているので海風を浴びることで寒干しがしやすいことで大根やぐらが発祥したのでしょう。

本当に櫓の形となっている。

櫓の中はトラックが通れるほどの幅があるので、干し上がった大根はトラックの荷台に落とせば大丈夫かと思われます。

夕陽に照らされた大根
しっかり干されると水分が抜け美味しい沢庵になる。

干し始めてから約10日ほどで水分は抜けるそうです。辛みが消え、旨味が増えるそうな。

最後に開聞岳と大根やぐらの2ショットで締めようと思います。

開聞岳と大根やぐら

松ヶ浦

すごく久しぶりの地名系投稿になりそうです。

肥薩線沿線の駅についてはちょくちょくあげていましたが、今回は指宿枕崎線にある駅の紹介です。

南九州市知覧町にある松ヶ浦駅。道路と交差しているけど。駅の案内がないのでかなり見つけにくいところにあります。しかも乗り場が坂道を下りて階段を下ったところにあるので秘境駅的な雰囲気もあります。

駅から枕崎方を見る。夏場になると線路だけだなく、周りの草木も生い茂って列車に当たることもちょくちょくあるらしい。
松ヶ浦駅と開聞岳。列車がいれば青春18きっぷのポスターに似合いそうな風景である。

これだけ見ると、周囲に何も無いのかと思われますが、ちょっと離れたところに学校や集落、港があります。

かつて砲台が設置されていたらしい

松ヶ浦は薩摩藩公認の商業地区(浦町)で、藩の役所が置かれていました。そして、江戸時代から明治にかけて海運や商業の町として栄えていたといわれています。砲台は、海運・商業の中心地であった松ヶ浦への外国船侵入を防ぐために設置されたと考えられます。(鹿児島県のホームページより)

松ヶ浦の海岸より太平洋を望む。

とにかくひっそりとしているのがいいですな。